【ケアマネ必見】医療系サービスをケアプランに位置づける極意

【ケアマネ必見】医療系サービスをケアプランに位置づける極意

ケアマネジャーの皆さま、日々の業務、そして多職種との連携、本当にお疲れ様です。

今回は、特に新人ケアマネさんが壁にぶつかりやすい「ケアプラン(居宅サービス計画書)への医療系サービスの位置づけ」について取り上げます。

通所リハビリテーションや訪問看護などの医療系サービスを居宅サービス計画に位置付ける場合、介護支援専門員(ケアマネジャー)は、主治の医師等の指示があることを確認しなければならないとされています。
「訪問看護や訪問リハビリを入れたいけれど、お医者さんにどうやって意見をもらえばいいの?」 「忙しそうで電話しづらい……」

そんな悩みを持たれているケアマネさんもおられるかと思いますが、中には医師の意見を確認しないままサービスをスタートさせてしまっているケースがあるという噂も耳にします。しかし、これは絶対にNGです!(他事業所のケアマネさんから引き継いだケースで実際にありました)

今回は、運営基準(法的根拠)の再確認と、多忙な医師から「確実に意見をもらうための最強の極意」をお伝えします。

【結論】医師の意見なしでの位置づけは「運営基準違反」

結論から言うと、医療系サービスをケアプランに位置づける際、主治医の指示・意見を確認することは、法律で明確に定められた私たちの「義務」です。

【指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準】
㉑ 主治の医師等の意見等(第 19 号・第 19 号の2・第 20 号)
以下の医療サービスを居宅サービス計画に位置付ける場合、介護支援専門員(ケアマネジャー)は、主治の医師等の指示があることを確認しなければなりません,。
・訪問看護
・訪問リハビリテーション
・通所リハビリテーション
・居宅療養管理指導
・短期入所療養介護
・定期巡回・随時対応型訪問介護看護(訪問看護サービスを利用する場合に限る)
・看護小規模多機能型居宅介護(訪問看護サービスを利用する場合に限る)

中には、主治医意見書の(5)医学的管理の必要性の項目で「通所リハビリテーション」など医療系サービスにチェックが入っているから「OK]とするケアマネさんもおられるようですが、これは大きな間違いですから気を付けてください。(認めてくれる保険者があるかはわかりませんが、私の地域では認められていません)

もし、医師の指示や意見の確認を怠ったまま医療系サービスを開始し、それが実地指導(運営指導)で発覚した場合、運営基準違反として指導の対象となります。最悪の場合、報酬の返還などに発展するケースもあるため、絶対に自己判断で進めてはいけません。

shin
shin

※ここで意見を求める「主治の医師等」は、要介護認定の申請時に主治医意見書を記載した医師に限定されません。

医療サービス以外の指定居宅サービス等を計画に位置付ける場合であっても、主治の医師等から医学的観点からの留意事項が示されているときは、介護支援専門員はその留意点を尊重して居宅介護支援を行うものとされています

医師から意見をもらう手段とその「リアルな壁」

法的根拠は分かりましたが、現場で実際に医師から意見をもらうのは、想像以上にハードルが高いと感じているケアマネさんもおられるのではないでしょうか。そこで、よく使われる手段と、その「リアルな悩み」を見てみましょう。

手段①:電話で直接聞く

  • 現場のリアル: 医師は外来診察や病棟業務で常に多忙です。ケアマネから電話をかけても「先生は今手が離せません」と看護師さんに遮られることが多いのではないでしょうか。

手段②:書面(照会状)を郵送・FAXする

  • 現場のリアル: 電話より確実に見てもらえますが、最大のネックは「時間」です。すぐに返信をくれる病院もありますが、私の地域の一部の病院では、返信が来るまでに長くて1ヶ月程度かかることもあります。利用者様は「今すぐ」サービスを必要としているのに、これではケアプランの作成が間に合いません。

書面を郵送、FAXするにしてもいきなりは失礼ですから、まずは病院側から了承を得るために電話するはずですが、その際、医師に代わってくれ電話で直接話ができる場合もあると思います。
また書面で意見をもらう場合として、「サービス担当者に対する照会(依頼)」の様式を使用して意見をもらうというケアマネさんもおられると思いますが、私は殆どこの方法を使用しています。

shin
shin

その他の手段として、看護師経由で確認してもらう方法もありますが、保険者(市町村)によってルールの解釈が違うため、事前に保険者への確認が必要です。

【最強の極意】確実かつ最速でもらう方法は「受診同行」

電話は繋がらない、書面は1ヶ月かかり、これでは間に合わない……。では、どうすればいいのでしょうか?
私の経験上、最も確実で、しかも最速で医師から意見をもらえる方法は「利用者様の受診に同行すること」です。
診察室に一緒に入り、医師と直接顔を合わせる。これに勝る手段はありません。
ただし、受診同行はそれなりに時間も必要ですし、ケアマネ自身の時間確保が困難な場合もあるかもしれませんので、しっかりとスケジュールを組む必要があります。

受診同行が「最強」である3つの理由

  1. 絶対にその場で意見をもらえる(タイムラグ・ゼロ) 目の前にケアマネがいるため、医師もその場で答えてくれます。書面のように何週間も待たされるストレスがなくなり、すぐにサービス調整に入れます。
  2. 在宅のリアルな様子を直接伝えられる 医師は「診察室での利用者様」しか知りません。ケアマネが「実はご自宅ではお風呂に入れなくて困っていて…だから訪問リハビリを入れたいんです」と背景を伝えることで、医師も「それなら必要だね」と納得して指示を出しやすくなります。
  3. 医師との「顔の見える関係」が作れる これが今後の業務において最大の財産になります。一度顔を合わせて挨拶をしておくと、次に電話をかけた時の医師の対応が劇的に柔らかくなることがよくあります。
shin
shin

私は受診同行の際、パソコンを持参して待ち時間に記録などの作業をしています。
スキマ時間を活用すれば、業務効率も落としません。

💡 受診同行を成功させるワンポイントアドバイス
ただついて行くだけではいけません。医師の時間は貴重です。
予め、受診同行したいことを病院に伝えておくか、事前に「今日先生に聞きたいこと(なぜそのサービスが必要なのか、どのような指示が欲しいのか)」を箇条書きにした簡単なメモを用意し、診察時にサッと渡すか、要点だけを短く伝えるようにしましょう。

【重要】医師に「なぜ必要なのか」と「普段の様子」を伝える

受診同行をして、ただ「通所リハビリを入れたいです」と言うだけではいけません。 医師から的確な意見をもらうためには、伝え方にコツがあります。

【医師に伝えるべき2つのポイント】

  • なぜそのサービスが必要と判断したのか(意図と理由)
  • 利用者様のリアルな「普段の様子」

医師は「診察室での利用者様」しか知りません。 ご自宅でのリアルな様子を一番よく知っているのは、ケアマネであるあなたです。

「ご自宅の段差で転ぶことが増えたので、筋力維持のために通所リハビリを入れたいです」
「ご家族の医療的ケアの負担が大きいので、訪問看護でサポートしたいです」

このように、理由と現状をセットで明確に伝えることで、医師も「それなら必要だね」と判断しやすくなります。 事前に聞きたいことを箇条書きにした簡単なメモを用意し、診察時にサッと渡すのも効果的です。

【超重要】ケアプランの交付と支援経過への記録

無事に医師から意見をもらい、ケアプランにサービスを位置づけたら、それで終わりではありません。 最後に、絶対に忘れてはいけない2つの重要業務があります。

① 医師へのケアプラン交付 医師に求めた意見を踏まえて作成した居宅サービス計画(ケアプラン)は、その医師に交付しなければなりません。 これも「運営基準」でしっかりと定められているルールです。

② 支援経過への詳細な記録 「医師に伝えた理由」「普段の様子の報告」「医師から得た意見」そして「ケアプランを交付したこと」。 この一連のやり取りと流れを、支援経過記録にしっかりと残してください。

支援経過への記録は、単なる事務作業ではありません。 実地指導が入った際や、万が一トラブルが起きた際に、「あなた自身の身(資格)を守る最大の盾」になります。

まとめ:急がば回れ!受診同行と記録の徹底を

いかがでしたでしょうか? 最後に、今回の重要なポイントをまとめます。

【医療系サービス位置づけのポイント】

  • 医師の意見確認は絶対条件(自己判断は運営基準違反)
  • 電話や書面は時間がかかるため「受診同行」が最強かつ最速
  • サービスが必要な「理由」と「普段の様子」を明確に伝える
  • 意見を反映させたケアプランは必ず医師に交付する
  • 一連の流れを支援経過に記録し、自分の身を守る

最初は診察室に入るのに緊張するかもしれません。 しかし、医師に対しても「怖いかも」「忙しいから迷惑かも」という色眼鏡を外し、まずは受診同行からコミュニケーションの一歩を踏み出してみてくださいね。

今日から自信を持って、多職種連携を進めていきましょう。

タイトルとURLをコピーしました