
全国のケアマネジャーの皆様、毎月の給付管理業務、本当にお疲れ様です。 最近、業界で話題の「ケアプランデータ連携システム(通称:ケアプー)」、皆さんの事業所ではもう導入していますか?
「パソコンが苦手なスタッフが多いから……」 「結局、手間が増えそうで踏み切れない」 そんな風に感じて、導入を見送っている事業所も多いのではないでしょうか。
実は私の事業所でも、昨年の11月にケアプーを導入しました。 そして先日、このシステムを使ったがゆえに、サービス事業所側に「返戻(へんれい:請求のやり直し)」を発生させてしまうという大失敗をやらかしてしまったのです……!
この記事では、当事業所でのケアプーのリアルな導入状況と、私がやらかした「返戻の原因」、そしてアナログ思考から抜け出すための具体的な解決策をお伝えします。
これを読めば、これからシステムを導入する際の注意点が明確になり、スムーズにデジタル化を進めることができますよ。
PC不慣れなケアマネでも使える?当事業所のリアルな現状
当事業所には、私以外に3名のケアマネが在籍しています。 正直なところ、みんなパソコン操作が大の苦手です。
しかし、私が隣に座って地道に操作方法を教え続けた結果、現在は3人中2人が、時間はかかりながらも一人でケアプーを操作できるようになりました。
【ケアプー導入のリアルな感想】
- デメリット: 介護ソフトとケアプラン連携システム(通称:ケアプー)の間でデータをやり取りするため、クリックなどの操作手順は増える。
- メリット: 慣れれば圧倒的にラク!毎月の利用票の印刷、FAX送信の手間、紙代、そして何より「誤送信のリスク」がゼロになる。
トータルで見れば、絶対に導入した方が業務効率は上がります。 しかし、現状はまだまだ厳しいようです。 先日参加した主任ケアマネ連絡会でもケアプーの話題が出ましたが、ほとんどの事業所が「うちはまだいいかな……」と導入に消極的でした。 当事業所が連携できているサービス事業所も、まだ5か所程度にとどまっています。

ケアプランデータ連携システムを導入した経緯はというと、当法人は、時代流れには乗り遅れないようにするという方針であることと、「絶対加算の要件になる」と思っていたからです。
ケアプーの落とし穴?「実績の単位数が見えない」不安
そんな中、先月サービス事業所から「ケアマネさん、うちの請求が返戻になってます!」と一本の電話が入りました。 (ちなみに、当事業所の居宅介護支援費の請求は無事でした)
原因を探っていくと、ケアプー特有の「ある仕様」と、私の几帳面な性格が引き起こしたミスだったことが判明しました。
実はケアプーを使ってサービス事業所から実績データを取り込むと、介護ソフトの画面上では利用日に「1」とフラグが立つだけで、その月の「合計実績単位数」が分からないのです。
今まで紙ベースで実績表をもらっていた時は、紙の端に「計画単位数:〇〇単位、実績単位数:〇〇単位」と明記されていたため、一目で合っているか確認できていました。 その安心感に慣れきっていた私は、ケアプーを導入した後も、「実績の単位数が合っているか不安だから」という理由で、わざわざサービス事業所に紙ベースの実績表も送ってもらっていたのです。
完全に本末転倒ですよね。デジタル化の意味が全くありません。
【返戻の原因】「きれいに揃えよう」とした私の手作業
そして先月、あるサービス事業所から「紙ベースの実績表」が届きませんでした。 私は「まあ、ケアプーでデータは取り込めているし、わざわざ紙を請求するのもシステム導入の意味がないから、このまま処理しよう」と判断しました。
しかし、10数名いる利用者のうち、1人だけ「計画単位数より実績単位数が多い」というのが、返戻の理由だったのです。
原因は、私の「余計なお世話」でした。
【エラー(返戻)が発生したメカニズム】
- 利用者の都合で、予定していた利用日が別の日に変更になっていた(軽微な変更)。
- 事業所から送られてきたデータは、当然「変更後の実際の日付」に「1」が入っていた。
- 私は介護ソフトの画面を見て、「あれ?自分が立てた計画日と、実績の『1』の日がズレていて気持ち悪い」と感じた。
- 見栄えをきれいに揃えようと、取り込んだ実績データを手作業でいじって(修正して)しまった。
- その手作業の過程で、送られてきていた「入浴加算」などの細かい実績データを誤って消してしまった!
結果として、サービス事業所が請求した単位数と、私が国保連に伝送した給付管理票の単位数にズレが生じ、サービス事業所側が返戻になってしまったのです。
PREP法で導き出した「たった一つの解決策」
この失敗を経て、当事業所内で話し合い、ある明確なルールを決めましたので、PREP法で解説します。
- P(結論):サービス事業所から送られてきたデータを取り込んだら、「絶対に触らない(手修正しない)」こと。
- R(理由):手作業でいじると、システムが正確に送ってきたデータを壊してしまい、今回のような入力漏れや不整合が起きるからです。
- E(具体例): 利用日の変更(軽微な変更)で計画と実績の日付がズレていても、見た目の綺麗さにこだわる必要はありません。システムが計算した「事実」をそのまま受け入れ、そのまま「実績確定」のボタンを押すだけで良いのです。
- P(結論):アナログな「見た目」や「紙の安心感」を捨て、システムを信じて「そのまま処理する」のが、データ連携の正しい使い方です。
まとめ
今回は、ケアプランデータ連携システム導入後のリアルな状況と、私の失敗談についてお話ししました。 ポイントをまとめます。
【本記事のまとめ】
- パソコンが苦手なケアマネでも、地道に教えればケアプーは使えるようになる!
- ケアプーは操作の手間はあるが、FAX業務がなくなりトータルで効率化できる。
- 「単位数が見えない不安」から紙ベースを要求するのは、システム導入の意味がない。
- 【超重要】取り込んだ実績データは、見栄えを気にして手作業で修正してはいけない!
IT機器が得意な私でも、今までアナログでやってきた業務をデジタルに移行する時は、どうしても不安がつきまといます。 しかし、「システムを入れたのに紙も確認する」「システムが弾き出した数字を、わざわざ手で計算し直す」といったことをしていては、いつまで経っても業務カイゼンは進みません。
勇気を持って「システムを信じる」こと。 これが、ITを活用して業務を劇的にラクにするための第一歩です。 これから導入を検討している皆さんも、ぜひ私の失敗を反面教師にして、スムーズなデータ連携を目指してくださいね。



