
ケアマネジャーの皆さま、毎月月末に迫るケアプランの作成・見直し業務、本当にお疲れ様です。 アセスメント情報はしっかり取れているのに、いざ「第2表」の様式に落とし込もうとすると、言葉に詰まってパソコンの前でフリーズしてしまう……なんてことはありませんか?
ニーズから長期目標、短期目標、そしてサービス内容へ。この「論理的なストーリー」を綺麗に繋ぐ作業は、実は生成AI(Geminiなど)が最も得意とする分野です。
この記事では、以前にお話させて頂いた「ケアプランの作成にかかる時間を短縮したい。」で、私が実際の業務改善で使用している「コピペして穴埋めするだけで、ケアプラン第2表の原案が一瞬で完成するプロンプト(指示文)」を大公開します。
明日から、パソコンの前で悩む時間を「たった20分」に短縮しましょう。


AI(Gemini)にケアプランを作らせるメリット
ケアプラン第2表で指導官からツッコまれやすいのは、「ニーズと目標がズレている」「目標が抽象的すぎる」という点です。 AIに条件をしっかり与えて指示を出すと、以下のようなメリットがあります。
- 論理破綻が起きない: アセスメントに基づいた、筋の通った目標設定をしてくれます。
- 表現のバリエーションが豊富: いつも同じような言い回しになってしまう「マンネリ化」を防げます。
- 圧倒的な時短: ゼロからタイピングする時間が省け、たたき台を「添削するだけ」の作業に変わります。
ただし、AIはあくまで「優秀な助手」です。入力する情報(アセスメント内容)が薄ければ、薄いプランしか出てきません。あなたの現場での泥臭いアセスメントがあってこそ、このプロンプトは真価を発揮します。
【コピペOK】第2表作成プロンプト(指示文)テンプレート
以下のテキスト枠内の文章をすべてコピーして、Geminiの入力欄に貼り付けてください。 その後、【アセスメント情報】をご自身の担当ケースに合わせて書き換えて送信するだけでOKです。
あなたは経験豊富で優秀な「介護支援専門員(ケアマネジャー)」です。 以下の【アセスメント情報】をもとに、居宅サービス計画書(ケアプラン)の第2表の原案を作成してください。
以下の【出力ルール】を厳守して出力してください。
- 「生活全般の解決すべき課題(ニーズ)」「長期目標」「短期目標」「サービス内容」の4項目をセットで提示すること。
- ニーズは「~したい」、長期・短期目標は「~できる」で表現すること。
- ニーズは、本人の希望とアセスメントから導き出された真の課題を論理的に結びつけること。
- 目標は、「具体的」かつ「測定・評価可能」な表現にすること。(例:「安全に過ごす」ではなく「〇〇を使って転倒せず移動できる」など)
- 第1表の「総合的な援助の方針」と整合性と個別性を重視し、誰にでも当てはまるような一般論の羅列は避けること。
【アセスメント情報】 ・本人の希望:【例:お風呂にゆっくり入りたい。妻に負担をかけたくない】 ・家族の希望:【例:日中、少しでも自分の時間が欲しい。安全にお風呂に入れてほしい】 ・現状の身体・認知状態:【例:要介護2。認知機能は問題なし。両膝に痛みがあり、浴槽のまたぎが困難。歩行は杖を使用】 ・生活環境:【例:妻と2人暮らし。日中は妻がパートに出ている。浴室に手すりはない】 ・導入予定のサービス:【例:通所介護(週2回)、福祉用具貸与(入浴補助用具・手すり)】

私は、さらに「安心・安全・安楽は使用しない」を追加指示しています。みなさんはいかがでしょう。他、自分なりに必要と思われる条件を入力してみてください。
実際の使用例(AIはこう返してきます)
上記の「例」のままGeminiに送信すると、数秒で以下のような原案が出力されます。
■ 生活全般の解決すべき課題(ニーズ) 両膝の痛みにより自宅での入浴が困難になっているが、介護する妻の身体的・精神的負担を軽減しながら入浴したい。
■ 長期目標(期間:6ヶ月) 転倒することなく入浴が行え、ご夫婦が共に無理のない在宅生活を継続できる。
■ 短期目標(期間:3ヶ月)
- 通所介護の入浴設備とスタッフの支援を活用し、週2回の清潔保持とリフレッシュを図ることができる。
- 福祉用具(手すり・入浴補助用具)を導入し、自宅の浴槽のまたぎができる。
- ご家族(妻)が週2回、自身の休息や用事を済ませる時間を確保できる。
■ サービス内容 ・通所介護(週2回):入浴介助、下肢筋力維持のための機能訓練 ・福祉用具:浴室の手すり、入浴補助用具の選定と設置
いかがでしょうか?かなりしっかりとしたたたき台ができましたよね。 あとは、この原案をコピーしてご自身の介護ソフトに貼り付け、その人ならではの個別性(趣味、性格、過去の生活歴など)を少しだけ加筆・修正すれば完成です。

アセスメントの内容次第で、Geminiの提案してくれる内容に差がでます。個人情報は伏せたうえでしっかり打ち込むと、より個別性のあるものになると思います。
⚠️絶対に守るべき3つの注意点(AI利用のルール)
AIを活用する上で、ケアマネとして必ず守らなければならないルールがあります。
- 個人情報(名前、住所、電話番号など)は絶対に入力しない! AIに入力する際は、「Aさん」「80代男性」「要介護2」など、個人が特定できない情報に必ず変換してください。
- AIの回答を「そのまま」使わない AIはたまに不自然な日本語や、制度上あり得ないサービス提案を混ぜることがあります(ハルシネーションと呼びます)。最終確認と責任は、必ずケアマネ自身が持って加筆修正してください。
- 「個別性」の魂を入れるのはあなたです 効率化して浮いた時間は、利用者様と向き合う時間に使いましょう。「なぜそのサービスが必要なのか」というストーリーに、利用者様の実体験や言葉を添えることで、完璧なケアプランに仕上がります。

ケアプランは根拠が大事です。なぜそのサービスを位置づけたか、しっかり説明できるようにしておく必要があります。
まとめ
- AI(Gemini等)は、ケアプラン第2表の「論理的整合性」を整えるのが得意。
- コピペ用プロンプトを使えば、アセスメント情報を埋めるだけで原案が一瞬で完成する。
- 個人情報は絶対に入力せず、最終的には必ずケアマネ自身の目で確認し、個別性を加筆する。
「パソコンの入力作業」という負担をAIに任せることで、私たちはもっと「人にしかできない支援」に集中できます。 ぜひ次回のケアプラン作成時に、このプロンプトを試してみてくださいね。



