
ケアマネの集まりでよく話題に出るのが、「〇〇クリニックの先生、すごく怒りっぽいんだよね……」といった主治医の先生の噂話です。
医師の中には、ケアマネからの相談にとても気さくに乗ってくれて話しやすい先生もいれば、専門用語ばかりで少し気難しい先生もいるのが現実です。
しかし、15年現場にいて気付いたことがあります。 気難しく見える先生の多くは、決してケアマネをいじめたいわけではありません。「とにかく目が回るほど忙しい」のです。
外来の患者さんが待合室に溢れている中で、介護の長電話に付き合う時間は医師にはありません。だからこそ、私たちケアマネ側が「先生の時間を奪わない工夫」をする必要があるのです。
「介護保険法 第7条第5項(ケアマネジャーの定義)として、ケアマネジャーは、要介護者・要支援者の相談や心身の状況に応じ、介護保険サービスが受けられるよう、ケアプランの作成から市町村・介護保険サービス提供事業者・医療機関等との連絡調整を行う者として定義されています。 また、「居宅介護支援の運営基準(厚生労働省令)」として、ケアプラン作成にあたり、医師や看護師など医療従事者から意見を求める、あるいは会議に参加してもらうことが必要です」となっているんですけどね。
アポが取れないなら、これ!「受診同行」のススメ
そもそも「面談の時間なんか作ってもらえない」と思っているケアマネさんは多いと思いますし、そんな自分もそうですから、主治医から意見が欲しい時はお手紙を送付します。殆どの医師はお忙しい中でも書いてくれますが、それでも書いてくれない医師が1人いました(笑)そんな時、毎回ではないですが、担当している利用者の状況から必要と判断した時に私がよく使う手であり、最も確実な連携方法が「担当している利用者さんの受診に付き添う(受診同行)」ことです。

それでも、私との面談のために、どこかで時間を作って面談に応じてくださる医師もいるのも事実で、本当にうれしく思っております
先生は、面談の時間は取れなくても、患者さん(利用者さん)の診察は必ず行います。その診察室に一緒に入らせてもらうのです。
【受診同行のメリット】
- 確実に先生の顔を見て話ができる
- 利用者さんの普段の家での様子を、先生に直接補足説明できる
- 先生の治療方針や、「ここが悪化したらすぐ連絡して」というポイントを直接聞ける
わざわざ時間を作ってもらうのではなく、「先生の普段の仕事(診察)の場に少しだけお邪魔する」というスタンスをとることで、気難しい先生でも比較的スムーズに話を聞いてくれることが多いです。
現場で使える!受診同行を成功させる3つのコツ
とはいえ、診察室でダラダラと話をするのはNGです。以下の3つのポイントを守って、スマートに連携しましょう。
- 質問は「箇条書きのメモ」にして渡す 診察室に入ったら、「先生、お忙しいところすみません。今日の相談事項を1枚のメモにしてきました」と紙を渡しましょう。パッと見て意図が伝わるように結論から書くのが、忙しい医師に好まれるコツです。
- 事前に看護師さんや受付に根回しをする いきなり診察室に入るのではなく、受付の段階で「今日、〇〇さんのケアマネとして同行しています。先生に少しだけお伝えしたいことがあります」とスタッフさんに伝えておきましょう。クリニックのスタッフを味方につけるのは、医療連携の基本中の基本です。
- 1分で終わらせる 聞きたいことが聞けたら、長居は無用です。「ありがとうございます、助かりました!」とサッと引き下がりましょう。この「あのケアマネは話が早くて助かる」という印象が、次回以降の連携を劇的にラクにしてくれます。

予め、主治医に何を聞きたいか、確認したいかをまとめておくことは言うまでもありません。
まとめ
今回は、ケアマネのリアルな悩みである「医師との連携」についてお話ししました。
- 医師が冷たく見えるのは、気難しいからではなく「忙しいから」 (大きな声では言えませんが、中には、気難しい先生もいますよね)
- 電話や面談が無理なら、「受診同行」で診察室にお邪魔するのが一番確実
- 相談は箇条書きメモを用意し、短時間でスマートに終わらせる
「医療と介護」と立場は違っても、「目の前の利用者さんを良くしたい」というゴールは医師もケアマネも同じです。
医師は雲の上の存在のような感覚(私だけだろうか)最初は緊張するかもしれませんが(私は今でも緊張しまくりです) 勇気を出して受診同行にチャレンジしてみてください。先生の意外な優しい一面が見られたりして、一気に距離が縮まることもありますよ!




